今回は、水間政憲氏著「ひと目でわかる皇室の危機 天皇家を救う秘中の秘」を紹介します。
相変わらず皇位継承に関して女性天皇、女性宮家、女系天皇をいう主張を見聞きします。
インターネットから情報を得られる方は、こんなものは議論するようなものではないことはご存知と思います。
ただ、テレビ新聞のみから情報を得ている層には分かりづらい面もあります。
本書は、皇位継承問題と解決策について分かりやすく説明しています。
女性天皇、女性宮家、女系天皇推進派を「令和の道鏡一派」というのは、-道鏡の皇統断絶の策謀が史実であるかは議論の余地があるにしても-端的な説明だと思います。
大まかな内容は以下になります。
○ 女性天皇と女系天皇の違い
○ 悠仁親王殿下の他にも歴とした男系男子の皇位継承者が存在すること
○ 女性を天皇にすることの残酷さ、女性宮家の危険性
○ 宮内庁への疑問等
簡単に言うと、女系天皇は神武天皇、建国以来の今の皇室が無くなる、皇統が断絶することを意味し、女性天皇、女性宮家はその一里塚となるものであること。
女系天皇は天皇という文字が入っているため誤解を招きやすいのですが、他系天皇というべきと指摘されるように、極端に言えば、私が頭に冠を載せて「天皇であるぞよ」と言い出すようなもの。何の資格もないのに勝手に天皇を名乗っているだけです。誰にも相手にされないでしょう。
他方、歴とした皇位継承者は存在するのであり、旧皇族の方々に皇籍復帰して頂ければ済む話。女性天皇、女性宮家など検討する必要もないことが分かりやすく説明されています。
本文は、主に2人の登場人物の掛け合いで進んでいき、参考資料も写真が中心であるため、読みやすいです。
複数冊購入したので、実家の母に一冊送ったところ、大変面白がり、母の友人達にも紹介してくれたとのことでした。
本書は文字は大きく、全体の文字数もそれ程多くはないので、内容だけでなく文章自体も年齢を問わず読みやすいと思います。
また、皇室は神道と分かち難いことから、近所の神社にもお送りしたところ、お礼状を頂きました。
一ノ矢八坂神社様、突然書籍を送りつけたにも関わらず、丁寧なお礼状を頂き、本当にありがとうございました。
なお、本書の中で、私が非常に気になったのは、本書の中盤で触れられている、上皇陛下、上皇后陛下がお住まいの吹上御所の建物の写真でした。
気になるというより、衝撃だったと言うべきかもしれません。日本の祭祀皇とでもいうべき天皇のあり方に関わるものでもあるからです。
皇位継承について基本的な知識があるという方も、本書で、また別の問題点について知ることができるかもしれません。