今回紹介するのは、小山常美氏著「「日本国憲法」「新皇室典範」無効論」です。
憲法の無効論は耳にした事がある方が多いと思いますが、その陰に隠れがちですが、現行の皇室典範にも無効論があります。
現行皇室典範は、いわゆる現行憲法を前提としており、憲法が無効とされれば典範も無効となる関係にはあるといえます。
そのためか、皇室典範の無効論が独立して取り上げられることは少ないようです。
しかし、近時、皇女制度なる珍妙な制度の創設が持ち出されていますが、そもそも一時代の一政権、一議会如きが日本人の総本家たる皇室に関わる事柄を好き勝手にいじることが許されるのかという問題があります。
本著は日本国憲法と並んで新皇室典範の正当性、有効性に疑問を投げかけています。
日本国憲法同様、制定過程の問題と共に、皇室典範でありながら実際上、皇族の意思がほぼ反映されないという内容的な問題点も取り上げています。
憲法無効論、新皇室典範無効論などというと小難しく感じるかもしれませんが、100ページほどのブックレットであり、とっつきやすく作られています。
最近になって皇室のことが気になりだしたという方は、このような薄い本からまず始めてみるのも選択肢かと思います。