教員の暴言に何の対応もしない大学の問題
「安倍元総理の暗殺が成功してよかった」という法政大学の島田雅彦教授の発言を取り上げた本ブログ記事、動画で、発言自体の問題のほか、大学が特段の対応もとらないことについて触れました。
それは島田教授に限ったものではありません。以下、いくつか例を記載します。
・京都精華大学講師 白井聡氏(発言時。現准教授)
安倍総理の辞任会見につき肯定的な意見を述べた芸能人に対してＳＮＳ上で「夭折すればよかった」と発言。
・法政大学教授 山口二郎氏
公道上において「安倍を叩き斬る」と声高に放言
・東京大学教授 隠岐さや香氏
多数の犠牲者を出した左派グループによるテロを「うっかり暴力沙汰を起こした」と矮小化する発言。
これらのケースも各大学は特段の対応をとらず、彼らはその地位に留まり続けています(白井氏に至っては講師から准教授へ昇格)。
学校教育法１５条は大学への是正勧告、組織の廃止を定めており、この廃止には大学自体の廃校・解体も含まれます。
今回、この点につき文部科学省に意見を送りました。
以下は意見書の内容となります。
発言例も含め１０００字の字数制限内に収まるよう圧縮したため、言葉足らずな部分はご容赦ください。
学校教育法第１５条に基づく勧告に関する意見
かねてより、大学教員の地位にある者による、テロの肯定、礼賛ほか不適切な発言が散見されます(後記参照)。
学校教育法(以下、法)８３条１項においては大学の目的を「学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させること」とするところ、自らの主義主張を暴力により実現する等の行為が、大学の目的、求められる知的活動の対極にあることは論を待たないところであり、また、自らと異なる説、見解もまた、研究、議論以外の方法で排斥することの肯認に繋がる点でも、学芸の教授研究という法目的と抵触するものでもあります。
後記のような教員は、大学設置基準第四章各条項に規定される「大学における教育を担当するにふさわしい教育上の能力を有す」る者に該当しないといえます。
実際上も、大学教授等、大学教員という社会的地位、信用のある立場にある者による後記発言はテロへのハードルを下げるなど、人命の軽視、損失、社会の混乱を招来する恐れを否定できません。
とすれば、その所属する大学においては法に定める大学の目的に沿うべく何らかの措置をとるべきところ、各大学はこれをせず、事実上容認しているものです。
かかる事態は、法１５条１項「授業その他の事項について、法令の規定に違反している」と認められます。
そこで、かかる事態を改善するため、同条項に規定する必要な措置をとるべきことの勧告を行い、措置がなされないときは、同条第２項による変更を命じ、これによってもなお改善がなされないときは、同条第３項による組織の廃止を命ずべきと考えます。
大学教員の不適切発言の例
・京都精華大学講師 白井聡氏(発言時。現准教授)
安倍総理の辞任会見につき肯定的な意見を述べた芸能人に対してＳＮＳ上で「夭折すればよかった」と発言。
・法政大学教授 山口二郎氏
公道上において「安倍を叩き斬る」と声高に放言
・東京大学教授 隠岐さや香氏
多数の犠牲者を出した左派グループによるテロを「うっかり暴力沙汰を起こした」と発言。
・法政大学教授 島田雅彦氏
インターネット番組において「安倍元総理の暗殺が成功してよかった」と発言
参考法文（一部略）
学校教育法１５条
① 文部科学大臣は、公立又は私立の大学及び高等専門学校が、設
備、授業その他の事項について、法令の規定に違反していると認め
るときは、当該学校に対し、必要な措置をとるべきことを勧告する
ことができる。
② 文部科学大臣は、前項の規定による勧告によつてもなお当該勧告
に係る事項（次項において「勧告事項」という。）が改善されない
場合には、当該学校に対し、その変更を命ずることができる。
③ 文部科学大臣は、前項の規定による命令によつてもなお勧告事項
が改善されない場合には、当該学校に対し、当該勧告事項に係る組
織の廃止を命ずることができる。
同法８３条
① 大学は、学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専
門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させる
ことを目的とする。
② 大学は、その目的を実現するための教育研究を行い、その成果を
広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与するものとす
る。
大学設置基準(文部省令)
第四章 教員の資格
教授となることのできる者は～大学における教育を担当するにふさわしい教育上の能力を有すると認められる者とする（他の教員も同じ要件を規定）。
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