中国の民主化で平和と安定は訪れるか

中国による東アジア有事に対する危機感が募りつつある昨今、中国の民主化の可能性について取り上げられているのを見かける。

最初にお伝えしておきたいこととして、本記事は中国で命懸けで民主化を志す方々を否定する趣旨のものではない。

民主化が達成されれば、中国国内での自由や尊厳は今よりは認められるようになる可能性はある。天安門事件のような弾圧が起きる可能性も低くなるだろう。

ただ、それは中国国内の中国人の話。

本記事は、仮に民主化が達成されたとしてその後。中国を含めたアジア地域に、期待されるような平和と安定が訪れるかについての一つの意見としてお読みいただければと思う。

 

民主政は国柄、国民性がむき出しになる政治体制

民主政は国民の意思が政治に反映される仕組みだ。他面、治者と被治者の自同性などとも言われるように、その国の国柄が、国民性がむき出しになる面もある。

中国は中華人民共和国の名のとおり、根本は儒教に基づく中華思想、中華主義の国。世界に国家、文明と言えるのは中国のみという考え方の国だ。

民主化したからと言って、その本質が変わるわけではない。

実際、同じく儒教国である韓国は民主政を採っているが、言っている事やっている事、中国や北朝鮮と大して変わりはない。

竹島を侵略して居座り、レーダー照射という歴とした軍事行動を日本に対して行っている。親日派断罪などは中国や北朝鮮の思想犯を髣髴とさせる。

ソ連は民主化してロシアとなったが、ウクライナを侵略した。

 

中華主義国家

中国は、共産主義、民主主義云々以前に中華主義の国だ。

故に共産党体制に対し批判的な中国人でも、チベットやウイグル、沖縄は中国の一部と主張する人は少なからずいる。

民主政といっても、それは政治を行う仕組み、方法の1つに過ぎない。中国が民主化しても、その政治は中華主義という根本原理に基づいて運営される。

民主化したらしたで、その後は民主的プロセスを踏んで、例えば、「チベット、ウイグルの自治」(という名の弾圧)の継続を主張する政治家が選出され、今行われている弾圧を続けるかもしれない。

また、同様に民主的プロセスを踏んで、例えば国民投票の賛成多数の決議で尖閣・沖縄に侵略してくるかもしれない。

国民投票は大げさな例えにしても、国民の支持のもと中国軍が尖閣・沖縄に侵略してくる可能性は否定できない。

 

中国が民主化したら地域の平和と安定が訪れるかといえば、私はやはり楽観的にはなれない。

 

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